「SDGs的に世の中の役に立ちたい!」、どれだけ素晴らしい気持ちも、面接でそのまま口にしただけでは「いい子だな」と評価されるだけで終わってしまいます。そこで今回は、この気持ちを“就活で戦える志望動機”に変えるための 4ステップを解説します。
関心領域を明確化する
SDGsには17のゴールがあります。「全部やりたい!」という方も、気持ちはわかりますが、範囲を広げるほど具体性はゼロに近くなっていきます。
そこでまずは「どこに自分の心が動くか」を絞ってほしいのです。
ちなみに内閣府が2022年に実施した調査では、若者(18〜29歳)のSDGs関心分野のトップ3は 「気候変動」「教育」「ジェンダー平等」 でした。つまり「何となく全部やりたい」ではなく、自分の経験や価値観に近い分野を掘り下げたほうが面接官に伝わりやすいのです。
関心領域と自分の経験を結びつける
「強い志望動機」=「面接で高い評価をされる志望動機」は、必ず「自分ならではの経験」と結びついています。例えば……
「私は実家が地方の農村にあり、子どもの頃から田んぼの農薬の匂いや近所の川の水質悪化を肌で感じていました。高校時代には、かつて魚が群れていた川にほとんど魚がいなくなっているのを見て衝撃を受け、人間の活動が自然を壊していることを意識しました」
とか
「大学時代、飲食店でアルバイトをしていました。閉店後に大量の食材を廃棄する場面を何度も目の当たりにし、『まだ食べられるのに』と強い違和感を覚えました。そこから“食の持続可能性”に関心を持ちました」
と、なぜその領域に関心を持ったか伝えてほしいのです。
学びと実践を示す
しかし「興味があります」で止まってはNG。あなたが学んだこと・やったことを挙げてください。仮に先ほどの水質悪化の例であれば、先の例に続けてこんなことを書きます。
「そこで大学では環境経営論やサステナブル経済論を履修し、企業が環境と経済をどう両立させるかを学びました。また、ゼミ活動では廃棄物リサイクルの現場を見学し、さらに自分も地域の小学生を対象にした環境啓発ワークショップを企画し『水質浄化実験』を行うなどしてきました。」
といった具合です。フードロスならこんな感じ。
「そこで学生団体で地域のスーパーと協力し、売れ残ったパンや弁当を子ども食堂へ提供するプロジェクトを実施しました。具体的には、回収の仕組みづくりや食品衛生のマニュアル整備を担当し、年間で約2,000食分の食品を子どもたちに届けることができました」
ずいぶんよくなってきましたよね!この記事、次回に続きます!